たかが靴くらいをオーダーで作ることもないだろうという人もいますが、一度注文してみると、その良さに合点が行くというものです。もちろん、現代は品物があふれており、有名ブランドのものも、形や飾り、革などの種類や材質、クッション性、靴底の高さ、硬さ具合など様々なものが揃いますので、オーダーしなくても、何らかフィットする靴を手にすることはできるでしょう。ビジネス用、カジュアル仕様、兼用など目的に応じた対応も可能です。でも、一度はオーダーシューズを作ってみるのもいいものです。
シューズメーカーがどんなに頑張っても、人の足は十人十色であり、そこまで品ぞろえすることは不可能です。足の大きさ、形、甲の高さ、肉付き、指の長さ、皆違います。それに履く人によって好みも違うからです。そこへ行くと、オーダーシューズであれば、世界にたった一つの自分用のものを作ってもらえるというわけです。
平面だけでなく、立体的に足を測定し、普段の履いている靴を参考にして、歩き癖や履き心地も細大漏らさず、情報を活かし、満足いく逸品を作り出してくれます。だから、一度はお試しになることをお奨めするのですが、少しだけ注意点はあります。残念ながら、余程大きなオーダーシューズ作製のお店でないかぎり、靴の素材を確保するのに難点があるということです。もちろん、ある程度のバラエティはどこでも用意していますが、限度があるということです。
そして、もう一つが、作る側と履く側のコミュニケーションです。微妙なやり取りで作り上げていきますので、特に履く側は、身本の靴などで確かめながら、自分の希望を丁寧に説明することが不可欠です。三足目くらいになると、作る側も心得たものですから、満足感の高いものを作ることができますが、特に初めてのときは後悔しないためにも念を入れた確認が必要です。